ラフマス 2017 12 3

 贅沢品を買う「すべての人々」は、
「すべての貧しい人々」の生活を支えているが、
守銭奴は、貧しい人々を貧苦のうちに死なせている。
(16世紀のフランスの経済学者 B・ラフマス)

 たとえば、あなたが雑貨屋を営んでいたとします。
毎日、100円や200円の物ばかり売れて、うれしいでしょうか。
 できれば、4980円の雑貨が売れてほしいと思うでしょう。
本音を言えば、店の奥にある9870円の雑貨が売れてほしいと願っているでしょう。
さて、4980円や9870円の雑貨を買う人たちは、どういう人たちか。

書名 消費低迷と日本経済
著者 小野 善康  朝日新聞出版

 著者は、こう指摘します。
かつてのような経済の健全な循環を回復するには、
お金を使うことが必要になる。
 しかし、物があふれる豊かな社会を築いた日本では、
お金を使うのに知恵や努力がいる。
 そうした努力を避け、
何もしなければ、お金はたまる。
 しかし、物が売れず、経済が停滞するから、
将来不安が広がり、ますます蓄財に走ると指摘します。
 つまり、ラフマスが主張する、
「贅沢品を買う『すべての人々』は、
『すべての貧しい人々』の生活を支えているが、
守銭奴は、貧しい人々を貧苦のうちに死なせている」という状態に近いのが、
今の日本だと言えるかもしれません。
 インターネットで「シャッター街」を検索すると、
シャッター街の画像がたくさん出てきます。














































































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